2009年01月18日

つぐない(英語名:Atonement)

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「つぐない」


【あらすじ(「つぐない」goo映画より)】


  第二次世界大戦前夜、夏のイングランド。政府官僚の娘で未来の

 大作家を自負する13歳のブライオニーは、大学を卒業したばかりの

 姉セシーリアと使用人の息子で幼なじみのロビーのただならぬ関係を
 
 察知し、ロビーへの警戒心を抱く。そして事件は起きる。ブライオニー

 の嘘の証言によって、愛しあう恋人たちは無残にも引き裂かれ、犯した

 過ちの重さにブライオニーが気づいたときには、泥沼の戦争が始まって

 いた。



【コメント】 ※ネタバレはありません

イアン・マキューアンの「贖罪」を映画化した作品。アカデミー賞7部門ノミネート。


時間軸をずらすことによって、様ざまな人物の視点で1つの事実を描い

ている
ため、流れが悪くなっている感は否めないが、視点を変えるとい

うスタイルが始めから徹底されているため、パターンに慣れてくると

乱することはまずない
と思います。また、「4年後」「半年前」などと

いうテロップが入っていることは親切と言えるでしょう。


様ざまな人物の視点で描いているため、

「結局のところ主人公は誰?」

という疑問を抱かされました。(この点については下の「私の視点」で

私の考えを書いてみました
。)考えれば考えるほど、ただの恋愛映画で

はない。ということがわかってきます。基本的には恋愛映画なのです

が、そのなかに「小説らしさ」を盛り込んでいるので、物語のクライマ

ックスでは下を巻かされるというところでしょうか?ただその手法につ

いては賛否両論かもしれません。中盤の流れが悪いので、そこは飽きず

にご覧下さい(笑)




【私の視点(つぐない)】 ※ネタバレがあるので鑑賞後に読んでください。

上述の通り、主人公は誰なのか?という疑問について考えてみました。

まず考えられるのは、セシーリアの妹ブライオニーが主人公という考え

方。次に考えられるのはロビーとセシーリアいう説。この映画は基本的

にはこの2人の恋愛映画ですので、この説がは当然有力だと思います。

この2つのなかで私は考えてみたのですが、おそらく3人が主人公なの

ではないかという結論に至りました。「贖罪」という言葉には2つの意

味があります。

1.善行によって自らの罪をつぐなうこと。
2.自らではつぐなうことのできない罪をキリストが十字架の死によってあがない、神と人との和解を果たしたとすること。


1の意味での「贖罪」はブライオニーに当てはまると考えられます。

幼少期の過ちを「つぐなう」ために戦時中に看護婦になったということ

がこの物語「つぐない」のなかで描かれていることから考えました。

2の意味における「贖罪」ロビーとセシーリア、とりわけセシーリアに

当てはまる
のではないかと考えられます。第2次世界大戦における2人

の死は、キリストの死を暗示していたのではないでしょうか?贖罪とい

う言葉がもつ「和解」が意味するのは、

「ブライオニーとセシーリアの和解」

であり、この2人の和解は実現が困難であったために、セシーリアが

死を持って償っている
という構成であるように見えました。セシーリア

は溺れ死ぬことになるわけですが、死を遂げる際の様子が

「十字架に打ち付けられたキリストを思わせるもの」

になっています。では、そもそもこの作品における第2次世界大戦とは

何だったの?
ということを疑問に思われる方は、こう考えてみては

いかがでしょう。

たった1度の過ちが取り返しのつかないものなり、発展していくのが

戦争の姿です。ブライオニーはたった1度の過ちによって、姉妹関係に

取り返しのつかない亀裂を生んでしまいました。第2次世界大戦は、

そんな姉妹関係を象徴しているのではないでしょうか。

私はそう考えました。死をもって「つぐない」をはたさなければならな

いほどに純粋な姉妹関係だったいうことでしょうか?

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posted by kt-boy at 23:52| Comment(0) | タ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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